INTRODUCTION

鬼才ラース・フォン・トリアーの遺伝子を受け継ぐ、カンヌを震わせた北欧の閃光!

2015年5月18日、第68回カンヌ国際映画祭コンペティション部門公式上映の夜、ある新鋭監督の作品が喝采を浴びる。

監督の名はヨアキム・トリアー。ラース・フォンを叔父に持つ北欧の新たな才能として一晩で世界にその名を轟かせることとなる。

本作はヨアキム・トリアー監督の長編3作目。世界的俳優・スタッフを起用して作り上げた初の英語作品となる。

『リトル・ミス・サンシャイン』のプロデューサー陣が製作を務め、ガブリエル・バーン、ジェシー・アイゼンバーグ、イザベル・ユペールら英米仏を代表する個性派俳優が集まった。

「ヨーロッパの映画制作チームとアメリカのチームが合流し、双方の役者を使ってニューヨークで撮った映画。名実ともに国際的な映画と言えるでしょう。ヨアキムはそれらをとても美しくまとめあげました。ヨアキムにとっても、そして私たち役者にとっても得るものが大きい経験だったと思う」イザベル・ユペールは、こう語りトリアー監督の手腕を賞賛した。

瑞々しい感受性と繊細かつ豊かな映画的表現を駆使して描かれる“かつて戦争写真家だったひとりの女性の死”の真相。

映画は、“戦争写真家だったひとりの女性の死”という事件を、遺された3人の男たち、そして死んだ彼女自身それぞれの視点から多眼的に描き、家族の喪失、死別という誰もがいつしか体験し、乗り越えなくてはならない普遍的テーマを浮かび上がらせる。

控えめだが感受性豊かな15歳の少年、親になることを受け止めきれない青年、遺された息子達との関係に悩む優しすぎる初老の男、そして戦争写真家という職業のせいで自分と家族を見失っていく女性。家族4人の心の動きと葛藤を、瑞々しい詩的感性に裏打ちされた、繊細かつ豊かな映画的表現を駆使して痛々しいまでに美しく、かつサスペンスフルに描き出す。そして観る者の心を激しく震わせ、忘れ得ない深い感動と途方もなく長い余韻を残すに違いない。

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